2017年10月、一泊二日の行程で、南アルプスの鳳凰三山に単独で出かけました。
当時、一度富士山に登ったことがあるだけの初心者だった私は、初心者向けと言われている鳳凰三山を選びました。
そこで思いがけず道に迷い、遭難しかけた体験を振り返りたいと思います。
「目印に沿って歩き、コースを外れなければ、遭難なんかするわけない!」と思っている方は、是非一度私の体験談を読んでみてください。
私が持って行った地図は「北岳・甲斐駒」。鳳凰三山の地図も含まれています↓
一日目 晴れ

静岡県➡山梨県甲府駅➡夜叉神峠登山口➡南御室小屋で一泊
地元静岡からの移動があったため、一日目は南御室小屋まで行き、そこで一泊しました。
初日はとても天気が良く、他の登山グループにも2,3組すれ違いました。
平日のためか、あまり登山客はいないようでした。
さらに、その日の南御室小屋の宿泊客は私一人だけでした。
二日目 雨・雪

南御室小屋➡薬師岳➡観音岳➡地蔵岳➡広河原
前夜から雨が降り始め、朝には雪が積もっている状態でした。
出発時には、雨も雪も止んでいたので、そのまま薬師岳に向かいました。
他の登山客は一人もおらず、足跡もすべて雪で消されていました。
とは言っても、コースはほぼ一本道、途中には目印もあるので、迷うことはないだろうと高を括っていました。
開けた場所でコースを見失う

基本的にはコースは一本道のようになっているので、それに沿って行けば問題ありませんでした。
ところが、開けた場所に出ると、次の道がわかりにくくなります。
道が「開けた場所」を挟んで一度途切れてしまうからです。
方向はわかっているのですが、この日は悪天候で視界が悪く、他の登山客の足跡も消えています。目印も見当たりません。
気が付けば、結構な急斜面を歩いていました。
この道が正しい道なのか、間違っているのかもわかりません。不安になりながらとりあえず進みました。
歩いていると、だんだん滑り落ちて行きました。
さすがに怖くなり、慌ててもと来た方向(地図で確認できる場所)に戻りましたが、そこから先どっちに行けばいいのかわかりません。
引き返すべきかとも思いましたが、素人の私は進むことに決めました。
よく観察すると小動物の足跡があるのに気づき、それに沿って行くと、コースに出ることができました。

その後も、視界が悪い中、たった一人で進み続けましたが、登山を楽しむ余裕など全く無く、ただ無事に下山することだけを考えていました。

本当にこの道で合ってるのか?と不安になりながらも進み続け、無事下山することができました。
反省点
今回の結果を招いた原因としては、
- 天候を見ての判断が甘い
- 初心者の単独登山
- 平日のため、他の登山客が少ない
- 秋登山は降雪となることがある
初心者の私は、山を甘く見ていたと言わざるを得ません。
次回からは、
- 夏の人が多い時期に登る
- 無理な登山はしない(撤退するべき時の判断)
- 入念な下調べと準備をする
人が少ない静かな環境で山に登る方が、気持ちが良いかもしれません。しかし、初心者はむしろ人が多い時期に登った方が安全だと思います。
山を決して甘く見ず、しっかりとした準備をしていきましょう。