中国を舞台にしたおすすめの歴史小説【厳選3作品】

中国の歴史はスケールが大きく、ワクワクするドラマに溢れています。

そんな魅力的な中国の歴史を描く作品は数多くありますが、

その中でも特にお勧めの作品を

中国史を大学で専攻していた程の「中国史好き」である私が紹介します。

『水滸伝』 北方謙三

『水滸伝』は「西遊記」や「三国志」と並ぶ中国の四大奇書の一つ。

北宋末期、108人の英雄が梁山泊に集結し、腐敗した朝廷に立ち向かう革命の物語。

元々の水滸伝のストーリーを大幅に組み替え、北方謙三作品らしい、

男くさく、アツいストーリー展開となっています。

「仲間集め、戦争、武闘、スパイ活動、友情、恋愛、親子愛、その他諸々」、

さまざまな要素がこれでもかと詰まった好漢たちの戦いは、まさに「手に汗握る」、読みだしたら止まらない面白さです。

全19巻ありますが、一気に読めてしまいます。

『孟嘗君』 宮城谷昌光

古代中国史を得意とする宮城谷昌光の作品。

宮城谷作品はどれも傑作ぞろいですが、『孟嘗君』はその中でも特におすすめできる作品です。

戦国時代に大きな影響力を持って活躍した人物「孟嘗君」を主人公としています。

生まれて間もなく殺されそうになりますが、密かに助けられ、その後斉国の宰相にまで登りつめます。

韓・魏に対して大きな影響力を持ち、秦にも恐れられた「孟嘗君」の波乱万丈の物語です。

伸長が低かったことでも知られ、まさに「小さな巨人」と言えます。

「商鞅」「孫臏」といった同時代に活躍した人物も登場し、彼らの活躍もドラマチックに描かれています。

ちなみに「孫臏」を主人公にした漫画もなかなか面白いのでおすすめです。『孟嘗君』に登場した人物も何人か登場しますので注目です。

『項羽と劉邦』 司馬遼太郎

中華を統一した秦の力が弱まり、再び天下は乱れます。

そこで登場した二人の英雄、「項羽と劉邦」の天下をめぐる戦い。

二人のそれぞれ違った英雄像が描かれています。

司馬遼太郎作品は中国史でも相変わらず面白く、勉強にもなります。